研究テーマ

(1) 都市・地域のリ・デザインに関する研究

国内外の都市や地域の再生事例に関する分析を通じて、我が国における持続型の都市・地域デザインのあり方について 研究を行っている。また、具体的な都市空間を対象として、都市再生に貢献しうるツボ(拠点・要所)を発見し、そこへ の計画提案を行なうなど民間と協力して実施した。

(2) 都市・地域のアイデンティティに関する研究

都市や地域はそれぞれ固有の個性(アイデンティティ)があり、それは、土地の形状や空間など物的な個性だったり、 文化やひとびとの営みによってもたらされている雰囲気や在り様としての個性だと言える。こうした有形、無形の都市や 地域のアイデンティティを解明し、都市や地域のデザインに結びつけることを目的とした研究をおこなっている。

(3) 都市やキャンパスの空間特性とアクティビティに関する研究

都市や地域は様々な空間によって構成されている。それは広場やオープンスペースなどの開放的な空間や、街路空間、 地下街などの比較的閉じた空間など多様である。こうした空間の特性やそこを利用する人々のふるまいに注目した分析を通じて、都市デザイン、キャンパスデザインのあり方について研究する。

(4) 空き家に関する研究

都市や地域のなかで発生する空き家について様々な取り組みが進められているが必ずしも十分な解決には至っておら ず、今後、益々増加するであろう空き家が都市や地域の環境の質を損ねてしまうこととなる。そのため、欧米をはじめア ジア諸国の空き家問題に対する各国の実態や制度等を把握し、今後の我が国における空き家問題に対する適切な解決のあ り方や手法について研究している。

(5) 大学キャンパス・マスタープランに関する研究

米国等において活用される大学キャンパス・マスタープランは、研究教育の方針や大学経営における戦略が反映されたキャンパスおよび空間構築のための指針書である。わが国におけるキャンパス計画において有効なキャンパス・マスター プランの構築とその運用を図るため、米国等海外の大学による近年のキャンパス・マスタープランを収集し、その構成、 記述内容に関する比較分析を行い、先進的キャンパス。マスタープランの特徴を明らかにした。また、大学キャンパス・マスタープランにおける環境配慮に関する記述の統計的分析と米国および英国数校に対するヒアリング調査を通して、環 境配慮型キャンパス・マスタープランに関する研究を進めた。

(7) 大学と都市・地域との連携に関する研究

大学の社会貢献が再認識され、都市・地域は産業、まちづくり、教育等の分野において大学との連携による効果が期待 されている。また、全国の自治体による「総合計画」には地域社会の大学に対する期待や位置付けが表現されている。そ こで、「総合計画」の収集と記述内容に関する統計的分析を通して、大学と都市・地域の連携の分野、内容、課題、必要 となる事項について明らかにし、さらに大学と都市の多様な関係における効果的な連携のあり方について研究した。